コーヒーは集中力を高め味覚を変えるが、創造性のある仕事の助けにはならない
やっぱり「コーヒー」は作業効率を高めるには良いが、創造的な仕事には助けにならない。
前回「タバコ」とウイルス感染の関係について書きましたが、「コーヒー」も嗜好品ですから連想ゲームのように頭に浮かびました。
毎回こんな感じで(ってどんな感じだ!?)ブログを書いていますが、ブログ執筆時に必ずお世話になるのが「コーヒー」です。
実は私は、メチャクチャ「コーヒー好き」ではなかったんです。
子どもの頃は、苦みが苦手でコーヒーと言えば「コーヒー牛乳」しか飲まなかったのですが、ある時を境に好きになったんですよね。
それは多分「ビール」を美味しいな、と感じるようになったのが「コーヒー」のおいしさにも気がついた最初だったのではないかと思うんです。
よっ!苦みを楽しめるようになった大人!
それからは気分転換に仕事の休憩に毎日飲むようになりました。それが習慣化してしまったので、多分「コーヒー愛好家」ではなく、単に習慣化した飲み物なので、習慣を変えたらきっと飲まなくなるんだろうな・・・と。
だって、その昔(20年くらい前)中国(北京と上海)に8年間住んでいた時には、ほとんど「コーヒー」には手が出ず、もっぱらウーロン茶やジャスミン茶などの中国茶一辺倒で、仕事中のデスクには中国茶専用の茶杯(茶葉を入れる急須とお茶出ししたカップがくっついたようなもの)がいつも置いてありましたから。
それと、赴任当時「コーヒー」は、中国では高級品かつ貴重品だったので、手に入りにくかったというのも有ると思います。今でこそスタバとかカフェがたくさんできましたが、当時喫茶店も非常に少なくて、コーヒーを飲むには外資ホテルの喫茶ルームが主流。しかも味は最低とまではいかなくても、かなりマズかった記憶があります。北京出張時代よく利用していたホテルのコーヒーは激マズ・・・。焦げ臭い黒くて苦い水。そんなコーヒーでもないよりマシって感じで、飲みはしましたが。
余談ですが、中国ではカップやボトルに茶葉を直接入れてお湯を足して飲むというのが一般的。茶葉を直接入れて飲むにはちょっとしたコツがあり、中国に赴任した最初の頃は、どうしても茶葉が口入ってしまうのですが、それも慣れると中国人と同じように飲めるようになりました。
また、前書きが長くなりそうなので、ここらで「コーヒー」に関する研究報告を2つ紹介したいと思います。
それではどうぞ。
カフェインは問題解決能力を高めるが、創造性は高めない
・Neuroscience News (2020/03/05)
ここからです。
コーヒー 1杯分に相当する200mgのカフェインは、問題解決能力の向上に役立つが、創造的思考には効果がないことが分かった。
カフェインは集中力と問題解決能力を高めるが、アーカンソー大学の研究者による新しい研究によると、創造性を刺激しないことが示された。
「西洋文化では、カフェインは典型的に創造的な職業である作家やプログラマーなどのライフスタイルとして、コーヒーはエネルギードリンク的なものとして位置づけられ、このような職業にとっては真実以上のものがあるのでしょう。」
カフェインの認知的な利点として
① 覚醒度の向上
② 警戒心の強化
③ 集中力の強化
④ 運動能力の向上「これら4つの能力の向上については十分に知られているが、創造性への影響はあまり知られていなかったのです。」
と心理学の助教授であるダリヤ・ザベリナ(Darya Zabelina)は述べている。
さらに論文の中で、ザベリナは「収束的思考」と「発散的思考」を区別している。
前者は、問題に対する特定の解決策、例えば「正解」を求めることとして定義されている。
後者は、適切で斬新な回答、またはアイデアの生成による興味深い回答を特徴としている。
カフェインは、研究において収束的思考を改善することが示されたが、カフェインを摂取しても発散的思考に大きな影響を与えなかった。
この研究では、80名のボランティアに対して、コーヒー1杯分に相当する200mgのカフェイン錠剤、またはプラセボを無作為に投与した。
彼らはその後、収束的思考および発散的思考、作業記憶、気分の標準的な尺度でテストされた。創造性に関する結果に加えて、カフェインは作業記憶に有意な影響を与えなかったが、カフェインを摂取した被験者は悲しみを感じる事が少なくなったと報告した。
「カフェイン200mgは問題解決力を大幅に高めたが、創造的思考には効果は有りませんでした。しかし悪化させたわけでもないので、コーヒーを飲み続けてもこれらの能力の邪魔にはなりません。」
とザベリナは述べている。
ここまでです。
コーヒーは私たちの味覚を変える
・Neuroscience News (2020/04/21)
ここからです。
コーヒーを飲むと、味覚が甘さに敏感になるということが新しい研究で分かった。
デンマークのオーフス大学の研究結果によって、甘いものはコーヒーを飲むとさらに甘くなることが示された。この報告はは科学雑誌「Foods」に掲載された。
ダークチョコレートが好きなコーヒー愛好家には、なぜこの2つが完璧にマッチするのかを科学的に説明する必要があるだろう。オーフス大学の研究によると、コーヒーを飲むと甘さに敏感になるからだそうだ。
この研究で、156人の被験者にコーヒーを飲む前後に嗅覚と味覚をテストした。その結果、嗅覚に変化は見られなかったが、味覚に影響があることを発見した。
「人々はコーヒーを飲んだ後にテストされたとき、彼らは甘さに敏感になり、苦味にはあまり反応しなくなったのです」と研究を行ったオーフス大学アレクサンダー・ウィック・フィエルスタッド准教授(Alexander Wieck Fjaldstad)は述べている。
コーヒーのカフェインが要因である可能性を排除するために、研究者たちはカフェイン抜きのコーヒーを使用して実験を繰り返したが、結果は同じだった。
甘みや苦味に影響されやすい
「この効果を生み出すのは、おそらくコーヒーに含まれる苦み物質の一部でしょう。これは、コーヒーと一緒にダークチョコレートを楽しむと、苦味が抑えられて甘みが強調されるため、味がはるかにマイルドになることを説明しているのかも知れません」
とアレクサンダー氏は述べている。
この研究は、私たちの嗅覚と味覚に関する知識の新たな側面に光を当てている。
「私たちの感覚が互いに影響し合うことはすでに知られていますが、甘さと苦味への感覚がこれほど簡単に影響を受けるのには驚かされます。」
アレクサンダー氏によれば、この結果はおそらく味蕾(みらい)の働きの理解を深めることに役立つとしている。
「この分野でのさらなる研究は、食品添加物として砂糖や甘味料を使用する方法をどのように規制するかについて重要な意味を持つ可能性があります。知識の向上は、食品中の糖分やカロリーを減らすために利用でき、肥満や糖尿病患者を含む多くのグループにとって有益だろう」と彼は説明した。
ここまでです。
「コーヒー」の効能については、確かに創造性の高い仕事向きではないような感じはありましたね。
毎回のブログの執筆でも、このコーヒーの力が発揮できるのは、どちらかというと翻訳している作業の時で、前書きなどを書く時に行き詰まったり、何を書こうかなど思案(ってほどでもない内容?)するときには、むしろ部屋の中を歩き回ったり、軽い体操をしたりした方が、その後の筆(いやタイピングか・・)も進むような気がしますね。
あとコーヒーはブラック(ストレート)以外はほとんど飲まないです。なぜか砂糖やミルクを入れると気持ちが悪くなったり、胃が重く感じたりすることがあるので、極力避けてます。
でも、エスプレッソは苦手です。
「コーヒー」に関する記事は、以前にも書きました。
やっぱり、毎日飲む人としては「健康」との関係は気になるところですね。
コーヒーは健康に悪いのか、それとも良いのか?
コーヒーが肥満や糖尿病を防止する・・・かも知れない
それではまた。