『坐骨で座る』ということ
■ 【坐骨の前で座る】ということについて
坐骨というのは、お尻の下に有り、手で触るとハッキリと分かります。
骨盤を横から見ると分かるように三角形になっていて、下の角は前の方が薄く、後ろはそれよりも厚い作りになっています。
なので形でみれば、骨盤を安定させるには後ろ側のほうが厚みが有り、これと仙骨で安定しやすいのですが、実際には骨盤の上には背骨と頭が乗っていますからその状態では背骨がグニャッと曲がってしまうわけです。
それでは、悪い姿勢と良い姿勢の骨盤の状態を詳しく説明します。
左の写真を見ると分かりますが、イスに深く腰掛けると、どうしても骨盤が後に傾いてしまいます。
そのため坐骨とイスの座面の角度は浅くなります。この時、坐骨先端の三角のカド部分よりも後を利用していることに気付かれると思います。
それに対し右側の写真では、イスに浅く座ることで、坐骨とイス座面の角度が直角近くになるため、坐骨先端の角の少し前方を使っているのが分かります。
このように座ることで、座っている姿勢が立ち姿勢に近づき、背骨のより自然な湾曲を保つことが出来、疲れにくくなるのです。
悪い座り方では、長く座っていると腰だけでなくお尻も痛くなりますが、この座り方をすれば腰もお尻も痛くなることはあまりないようになります。
(もちろん長時間同じ姿勢で座る事は避けるべきです。)
※初掲「姿勢指導ガイドブック 2018年初版」から文頭一部追加