整形外科は何を診るところなのか?

 

整形外科は何を診るところなのか?

大きくは、人体の運動器官の病気や外傷(けが)を取り扱う医学であり、もともとは、戦場で傷ついた兵士を治療するために起こった医学の一分野を指します。

※運動器(管)とは、身体運動に関わる骨、筋肉、関節、神経などの総称です。

◎整形外科の守備範囲は?

背骨・手・足など、全身の運動器官を造りあげている、骨・関節・筋肉・靭帯・腱・脊髄・神経の病気、外傷(ケガ)による損傷、手足などの先天性疾患(生まれつきの奇形など)を治療し研究するところ。
なので、スポーツ傷害や交通外傷、労働災害などによる外傷、切創、挫創などのケガ、打撲、捻挫、骨折、脱臼、関節損傷、脊髄損傷、開放骨折、切断指・肢などは、整形外科が扱います。

◎整形外科は何をするところなのか?

■病気やけがを治す。
単に病気やけがを治すだけでなく、運動機能を元に回復させる事を目的とし、仮に運動機能の回復が十分に得られなかったとしても、残った機能を最大限に活用して元の状態にできるだけ近く機能を回復させることも大きな役割。

■痛みをとる
痛みを主とする疾患(神経痛やリウマチなど)の治療をします。

※参考 日本臨床整形外科学会ホームページ

◎どんな検査方法があるのか?

まずみなさんが思いつくのはX線(レントゲン)ですね。
他には、MRIなどの検査機器を使ったものがあります。
さらには、血液や尿などを検査する方法や、関節の動き(曲げ伸ばしを行い症状をみる)などを調べる整形外科テストがあります。
しかし実際には、整形外科を受診すると、まずはX線写真を撮り、それでも異常が見つからなければMRIなどの先進機器の検査を受けます。しかしその間に患者さんの身体自体を触って診ることもない、という話しは患者さんからたくさん聞いています。

◎どんな治療方法があるのか?

内服薬、ブロック注射療法、コルセットなどの装具療法、牽引などの理学療法、運動器リハビリテーション、手術治療があります。
一般的には、今の状態を温存しながら痛みなどの状態が改善するの待つ、温存療法(消極的療法とも言います)が施されます。
手術療法を薦められることもありますが、手術をしたとしても症状が改善されないばかりか、痛みやしびれが手術前より強くなることもあり、手術が万能ではないことはお分かり頂けるのではないでしょうか。

◎原因が分からないと「加齢のせい」

上述の検査で見つからないような慢性的な痛みなどの場合には、「加齢」がまず一番に疑われます。(若年性のものもありますので、いつもではありませんが )また、原因不明の症状が長引けば、不安症やうつ病などの精神的な疾患の疑いも考えられるために抗精神薬などが処方され、多剤服用によりさらに体調が悪くなる、といった悪循環に陥ることに・・・・なるかも知れません。

※痛み止めの服用がより痛みを増長させることについては、以前書きましたね。
その記事を読む。

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