カルシウムとビタミンDを同時に摂取すると脳卒中のリスクが17%増加する可能性が有る。また、それどころかほとんどのサプリメントは役に立たない以上に有害である

骨の健康を考えて飲むカルシウムとビタミンDの摂取について

私の母親も80歳を越え、病院で骨粗鬆症と診断されてからは、毎日カルシウム剤とビタミン剤を一緒に飲んでいます。
私的には、これ以上飲まないようにさせたいのですが、本人の不安もあって今も飲み続けています。私の母のように「カルシウムとビタミンDを同時に服用されている」という方は、わりといらっしゃるかもしれないと思い、先日アメリカやヨーロッパなどで大々的に報じられていた冒頭の内容である、

「カルシウムとビタミンDを同時に服用すると、脳卒中にかかるリスクが高まる」

という記事をご紹介させていただこうと思います。

この「カルシウムとビタミンDの同時服用」というのは、どういうことのために行うのかですが、ビタミンDというのは、カルシウムの吸収を助けてくれる作用を持つために、「カルシウムとビタミンDを同時服用すると、骨が丈夫になる」と信じられているからです。

なお、私は「ヒト(地球上に住むほとんどの生物は)にとって最も大事なモノは、【太陽】」だと考えておりますし、太陽光に含まれる紫外線には「人体内でビタミンDを合成する働きがある」わけですから、

「ビタミンDは、太陽の光にあたるだけでも十分に体内で作られる」ということです。

しかし、紫外線は身体に悪い(皮膚ガンなどの原因にあると言われています)、美容の大敵(シミやシワの原因になる)とまで言われています。(もちろんそういった面があるのは否定しません)

なのでビタミンDやカルシウムに限らず、それを避けてサプリメントで摂ると言う考えになるのは致し方無いのかなぁとは思います。

また、カルシウムはその他にもアルツハイマー病などの原因になっている可能性もある、という研究もあり、近いうちにそのような記事も紹介していきたいと考えています。

なお、以下にご紹介する記事のあるhealth.comはサプリメント擁護派のようですので、リスクに関するトーンは低めです。

「カルシウムとビタミンDを同時に服用すると、脳卒中にかかるリスクが高まる」

研究では、カルシウムとビタミンDのサプリメントを一緒に摂取すると、脳卒中のリスクが高まる可能性があると発表しています。

私たちの健康に対するサプリメントの影響について現在知られていることのレビューで、内科の年報(Annals of Internal Medicine)に発表されました。このレビューは、アメリカ人の半数以上が何らかの栄養補助食品を摂取しており、カルシウムとビタミンDは最も一般的なものの一つ。

Journal of Nutritionで以前に公開された研究では、アメリカ人の37%がビタミンDを摂取し、43%がカルシウムサプリメントを摂取したことがわかりました。

なぜカルシウムが必要なのか?

体のカルシウム供給量の99%は、自分の歯と骨に含まれています。 カルシウムは、骨を健康に保つことに加えて、血液を凝固させ、筋肉を収縮させる働きをします。

National Osteoporosis Foundation(国立骨粗鬆症財団)によると、50歳以下の女性は毎日1,000ミリグラムのカルシウムを摂取する必要があります。 51歳以上の女性では、さらに200ミリグラムを追加する必要がある、としています。
なお、チーズ、牛乳、ヨーグルトなどの乳製品には、高レベルのカルシウムが含まれています。

なぜビタミンDが必要なのか?

子供と大人にとって重要なビタミンDは、骨を保護する役割と、筋肉の働きをサポートするのに役立っています。十分な量のビタミンDがないと、年をとるにつれて骨が折れるリスクが高くなります、と国立骨粗鬆症財団は述べています。

ビタミンDを摂取する最も一般的な方法は、外に出ることです。 日光が肌に届くと、あなたの体はビタミンDを作り、保存します。 さらに、天然のサバ、マグロ、サケなどの脂肪の多い魚からも摂取できます。ビタミンDは、オレンジジュース、強化シリアル、豆乳、牛乳などの乳製品にも含まれています。

〈中略〉

どのようにビタミンDとカルシウムを摂取すべきか?

繰り返しになりますが、この新しいレビューのために医師が推奨したサプリメントの服用をやめないでください。しかし、カルシウムとビタミンDの摂取が心配で、現在どちらのサプリメントも摂取していない場合は、錠剤ではなくライフスタイルの変更によって推奨量のカルシウムとビタミンDを摂取してみてください、とコペッキー博士(Dr. Kopecky)は提案します。

「サプリメントは、私たちの不十分なライフスタイルを補ってくれません。 それがすべての研究が示していることです」と彼は説明します。

可能であれば、食事で摂取する方が常に良い方法です。 我々は食事の質を補うためにサプリメントを摂取する傾向があります。〈[したがって、サプリメントの使用〉は、悪い食事の指標となるので注意して下さい。」

health.com/calcium-and-vitamin-d-supplements

同じ研究に関して、ロシア語で書かれている同じ記事がありましたので、ご紹介します。

カルシウムとビタミンDを同時に摂取すると脳卒中のリスクが17%増加する可能性があり、それどころか、ほとんどのサプリメントは役に立たない以上に有害である

とうぜん私はロシア語が読めませんので、機械翻訳されたものから日本語のニュアンスに合わせてなるべく意味が変わらないように注意しながら修正を加えています。しかし、ネットで簡単に翻訳できるのって本当に便利ですね!

それでは以下より本記事

アメリカの科学者は、カルシウムとビタミンDを同時に摂取すると脳卒中のリスクが17%増加する可能性が有る事を発表した。

しかも他の栄養補助食品のほとんども、心血管系に利益をもたらさないようだ。

英国だけでも、人口の約45%が特定のビタミンサプリメントを摂取しているが、それらの多くは役に立たないだけでなく、心臓や血管に潜在的に有害であると、ウェストバージニア大学のサフィ・カーン博士(Dr. Safi Khan)は警告しています。

研究者たちは、ほぼ100万人が対象とした277のランダム化臨床試験を分析し、16種類の栄養補助食品と、参加者の食事を変えた8回の実験の効果が検証した。

この研究では、通常魚油に含まれるオメガ-3脂肪酸が心臓発作や冠状動脈性心臓病のリスクを減らすことがわかった。葉酸は脳卒中のリスクを軽減するが、カルシウムとビタミンDの同時摂取はその可能性を17%も増加させることが分かった。

しかし、ナイアシン、鉄、およびあらゆる種類のマルチビタミンサプリメントを含むほとんどすべてのものは、「死亡率や心血管疾患に大きな利益を及ぼさなかった」と著者らは記している。

カルシウムとビタミンDのサプリメント摂取の予期しないリスクは、それらの同時使用が血管内のアテローム硬化性プラーク*の形成に寄与するという事実に関連していることを示唆している。

また、カルシウムとビタミンDの同時服用は、通常、脳卒中や心臓病を発症するリスクが高い高齢者に、通常推奨されることです。

英オックスフォード大学の教授であるスーザン・ウェッブ(Susan Webb)教授によると、この研究の結果は驚くにあたらないとして以下のように述べた。

妊娠中など、特定のビタミンやミネラルの不足を予防または排除する必要がない限り、栄養補助食品は一般の人々に推奨されるべきではありません」とウェッブ教授は言います。

また、魚や植物の食物が豊富ないわゆる「地中海式食事」は、心臓の健康に大きな影響を与えなかった。とはいえ、地中海式食事の持つ一般的な健康上の利点を否定するものではない。

しかし、研究者たちは、ごく普通に暮らす多くの人々は、あまり積極的に栄養補助食品を摂取すべきではないと考え始めているようだ。人体に必要な物質はバランスの取れた食事から簡単に得ることができる、と言う。

「この研究は、さまざまな栄養補助食品の人気と売上増加にもかかわらず、それらのほとんどを摂取することを正当化する科学的証拠は十分ではないことを示しています」と研究者の一人は強調します。

「健康を改善し、早死のリスクを減らすのに役立つ魔法の栄養素はありません。」

*筆者注:アテローム性動脈硬化(atherosclerosis)は,動脈硬化症(arteriosclerosis)の最も一般的な形態であり,動脈硬化症とは動脈壁の肥厚および弾性喪失を引き起こすいくつかの疾患の総称である。ーMSDマニュアル プロフェッショナル版より

earth-chronicles.ru/news/2019-07-09-130325

ここまで

最後の締めくくりの言葉は私は的を射ていると考えます。

私たちはついお手頃で簡単で、無理なく、といったモノを求めがちですが、私たちも自然の一部(いえ、自然そのもの)だという事にもう一度立ち返る必要があるでしょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA