脚のストレッチだけでも全身の血流を改善でき、心血管疾患や糖尿病などの予防効果が期待できる
筋肉をストレッチすることで、血管が広がり血流が増加し、その結果、心臓病や糖尿病を予防する効果が期待できる、という研究報告がされました。
身体活動が思うようにできないような方でも、他人の助けがあれば自分で動かさなくても効果があるので、介護されるような方がしてあげられると良いですね。
脚ストレッチは心臓病や糖尿病などの病気の予防に役立つ
・Stretching your legs may help prevent diseases such as heart diseases and diabetes
Science Daily(2020/07/02)
ここからです。
本日(7/2)発表されたジャーナル・オブ・フィジオロジー(Journal of Physiology)に掲載された新しい研究によると、12週間、簡単にできるパッシブ・ストレッチ(受動的ストレッチ)を行うことで、動脈が拡張しやすくなり、硬さが低下することで、血流が改善されることがわかった。
アクティブストレッチは自分自身で行うのに対して、パッシブストレッチは外力(他人や重力)を利用して行うもの。
彼らが観察した血管の変化は、世界的な死因のトップである心臓病などの病気に良い影響を与える可能性を示唆する。
ミラノ大学の研究者は、男女それぞれ39人の健康な参加者を2つのグループに割り振った。実験グループは、週5回脚のストレッチを12週間行い、対照群はストレッチを一切行わなかった。
各エクササイズは、5セットのストレッチを45秒、間に15秒の休息を挟んで行った。
二つの運動グループはPSBil群では両側で、PSMono群では片側(右肢)で繰り返した。
A:股関節伸展+膝屈曲
B:起立位での股関節伸展+膝屈曲
C:起立位での足首背屈
D:仰臥位での直立脚での股関節屈曲+足首背屈
・Evidence for improved systemic and local vascular function after long‐term passive static stretching training of the musculoskeletal system
The Physiological Society (2020/7/01) より引用
研究者らは、受動的なストレッチが局所的、および上腕部の血流に及ぼす影響を評価した。その結果、下肢と上腕の両方の動脈が刺激されると血管が拡張され血流を増加し、硬直を低下させることを発見した。
これらの変化はいずれも、血管系の障害による血流制御の変化を特徴としており、心臓病、脳卒中、糖尿病などの疾患に影響を与えることを示唆する。
この研究が血管疾患の患者で再現されれば、このトレーニング方法が、特に運動能力が低下している人の血管の健康を改善し、疾患リスクを軽減するための新たな薬剤を使用しない治療法として役立つかどうかを示すことができるだろう。
さらにストレッチは、患者の運動能力が低下している場合に、血管の健康を維持するために、入院中や手術後にも使用でき、また介護者や家族が自宅で行うことも可能である。
論文の著者であるエミリアーノ・セ(Emiliano Ce)氏は次のように述べている。
ストレッチングのこの新しいアプリケーションは、特に自宅での閉じこもりが増加している現在のようなパンデミック中に、心臓病や脳卒中などの状態を改善し、予防するための有益なトレーニングであろう。
ここまでです。
簡単な脚のストレッチを数分間だけ行うだけでも、効果があるということですから、スキマ時間に継続してやれると良いですね。
私もストレッチボード(以下の写真を参照)を使って、足首から背中の筋肉などを伸ばしたりする、ほぼ毎日のストレッチ(プラスEMSトレーニング)を続けています。
仕事の休憩時に大好きな映画やドラマなどの動画を見ながらの、完全ながら運動で行っています。
毎日続ける事で、身体の柔軟性もでてきましたし、以前は腰痛や背痛を起こすこともありましたが今は全くと言って良いほどありません。
ただボードに乗っているだけでも、身体がポカポカと暖かくなってくるので血流が増えるのも実感できていました。
みなさんも試してみたらどうでしょうか?
私は下の写真と同じものを2016年の4月にAmazonで購入しています。
アサヒ ストレッチングボードEV