寝過ぎ、寝不足ともに心臓発作のリスクを高める

前回の記事では、「夜眠る時間が遅い人は早期死亡リスクが10%高くなる」
という記事を書きました。

 

じゃぁ睡眠時間の長さではどうなのかというニュースがありましたので今回ご紹介したいと思います。

ところで、一般的な人にとっての健康的な睡眠時間は7時間~8時間というのが通説です。
しかし、これもみなさん日々多忙な生活の中で8時間の睡眠時間を毎日確保するのって難しいですよね。

私は、夜は遅いものの朝も遅いので、平均すると7時間から8時間くらいは取れていると思います。

世の中には、「ショートスリーパ-」と呼ばれる短時間睡眠が可能な人もいるようですが、遺伝的な「短時間睡眠」の人は非常に少ないそうですので、そういった人が書いた短時間睡眠を勧める本などありますが、あまりおすすめできないと思っています。(できる人だけがやればいいでしょう)実際に睡眠をほとんどとらないで生活できる人もいるそうですが、身体を壊すので普通の人はマネをしない方が良いと思います。

何十冊(いや数百冊か?)以上ある睡眠に関する書籍が出版されていますので、そのすべてを読んだ訳ではありませんが、9割ほどの本はおそらく7時間から8時間の睡眠時間を推奨していると思います。

睡眠が多すぎるまたは少なすぎると、心臓発作のリスクが高まる

MedicalXpress

ここからです。


約50万人を対象にしたコロラド大学ボルダー校の新しい研究によると、もしあなたが心血管疾患の遺伝的素因を持たない非喫煙者でありかつ運動する習慣があったとしても、睡眠不足もしくは睡眠過多では心臓発作のリスクを高める可能性がある。

アメリカ心臓病学会誌(Journal of the American College of Cardiology)に9月2日に公開された研究では、心臓発作の遺伝的リスクが高い人は、夜間に6~9時間寝ることでそのリスクを相殺できることが発表された。

「これは、心臓の健康に関して睡眠時間が重要な要素であるという最も強力な証拠を提供することとなりました。これはすべての人に当てはまります」

と統合生理学の助教授であるセリーヌ・ベッター(Celine Vetter)氏は述べる。

研究のために、ベッターとマサチューセッツ総合病院およびマンチェスター大学の共著者は、英国バイオバンク参加者461,000人の医療記録から、心臓発作を起こしたことがない40~69歳の遺伝情報を分析し、自己申告による睡眠習慣を7年間追跡した。

夜間に6~9時間眠った人と比較して、6時間未満だった人は、研究期間中に心臓発作を起こす可能性が20%高くなった。また9時間以上睡眠をとった人では、34%と高い確率になった。

さらに心臓病の遺伝的素因を持つ人々だけに目を向けたところ、夜間に6時間から9時間眠ることで心臓発作のリスクが18%減少することもわかった。

「これは希望に満ちたメッセージです。あなたの持っている遺伝的な心臓発作のリスクが何であれ、禁煙や健康的な食事を摂ったり、他のライフスタイルでのアプローチをするように、質の良い睡眠でそのリスクを減らすかもしれないということです」

と、ハーバード大学の医学生である主執筆者イヤス・ダグラス(Iyas Daghlas)氏は語った。

以前の研究で、睡眠と心臓の健康との関連性が長い間示唆されてきたが、誰が病気を発症するのか、睡眠不足が心臓の問題を引き起こすのか、それとも引き起こさないのかを判断するのは困難だった。

多くの要因が心臓の健康と睡眠の両方に影響を与える可能性があり、原因と結果を判断することを更に複雑にしている。

新しい研究では、英国の大規模バイオバンクデータセットと観察研究と遺伝子研究を組み合わせて、異なる方法で尋ねてみた。

体組成、身体活動、社会経済的状態、メンタルヘルスとその他30の要因を考慮した結果、これらとは無関係に、睡眠時間自体が心臓発作のリスクに影響することがわかった。

人々が6時間から9時間の範囲から外れるほど、リスクは増加した。たとえば、5時間の睡眠をとった人は、7~8時間眠った人よりも心臓発作のリスクが52%高く、10時間眠った人は、心臓発作のリスクが2倍高くなりました。

メンデルのランダム化解析と呼ばれる方法を用いて、参加者の遺伝子プロファイルを調べ、遺伝的に短睡眠の素因がある人が心臓発作を起こしやすいかどうかを判断し、27種類の遺伝的変異が短い睡眠と関連している事が分かった。

彼らは同様のパターンが出現し、遺伝的に影響を受けた短い睡眠時間が心臓発作の危険因子であることを発見した。

「これによって、ここに因果関係があるという確信がさらに高まりました。心臓の健康に影響を与えるのは睡眠時間であり、他の何かではないということです」とベッター氏は言う。

この研究では、短時間または長時間の睡眠が心臓発作のリスクを高めるメカニズムについては調査してないが、以前の研究ではいくつかの説明がなされている。睡眠が少なすぎると、動脈の内壁、または内皮に影響を与え、炎症細胞の骨髄の発達に影響を与える。また食事内容が貧弱となり、それと食事のタイミングも悪くなる(これが体重に影響し、ひいては心臓の健康に影響する)。睡眠が多すぎると、体内の炎症を高めるが、これも心血管疾患と関連している。

著者らは、この研究が医師、公衆衛生機関、公衆の間で睡眠と心臓の健康の利点についての認識を高めることを望んでいる。

「運動をして健康的な食事をすることで心臓病のリスクが減るのと同じように、睡眠でもできるのです」とベッター氏は述べている。


ここまで。

睡眠不足、睡眠過多どちらも命を削る

上の記事をまとめると、

●6~9時間の睡眠と比較した場合

睡眠6時間未満:心臓発作を起こすリスクが20%増加
睡眠9時間以上:心臓発作を起こすリスクが34%増加


●心臓発作の遺伝的素因も持つ人だけをピックアップ

6-9時間睡眠:心臓発作の起こすリスクが18%減少

●6~9時間の睡眠だが別条件での比較

睡眠5時間  :心臓発作を起こすリスクが52%増加
睡眠10時間  :心臓発作を起こすリスクが2倍(100%)

 

条件は違っていても、睡眠時間が6時間未満の場合と9時間以上の場合ともに心臓発作のリスクが最大100%(2倍)も増加するということですね。

まさしく、不足でも過剰でもどちらにしても命を犠牲にしているようです。

慢性的な睡眠不足を補おうとして休日に寝だめするのも効果がないどころかかえって害になるという報告もあります。

睡眠なんてムダ!なんて思っている人もいるかも知れません(私も若かりし頃、眠らなければ、24時間遊べる~なんて考えていた時期もありましたっけ)が、気候もすっかり涼しくなり、布団に入って寝るには心地よく眠りやすい季節になりました。

身体は眠っている間に壊れた箇所を修復しています。睡眠時間や質が悪ければ当然身体の回復も悪くなります。命を削らないためにも、少なくとも6時間以上の睡眠時間の確保は必須だと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です