睡眠不足は否定的な感情や考え方になりやすい

睡眠は健康にとって非常に大事。

睡眠が悪ければ免疫の働きを低下させ病気などになりやすくなる、気分障害を起こしやすくなる事を私たちは体験的に知っていると思います。

そんな中、新型コロナの影響で私たちの睡眠の変化があったのかどうかを調査した会社がありました。

その結果、全体の5割に睡眠時間に変化があった、3割が睡眠の質の低下があったと報告しています。

コロナが睡眠に及ぼした影響アンケート結果【約5割が睡眠時間に変化!3割が睡眠の質低下】 産経新聞(2020/08/19)


さらに今夏は熱帯夜で寝苦しい日も長く続いています。

そこで前回は、寝入りが悪い人向けに「5分で眠りにつく3つの方法」を紹介させて頂きました。

5分で眠りにつく3つの方法(2020/08/18)

5分で眠りにつく3つの方法

ちょっとした睡眠不足でも、気分障害を起こしやすく、それがさらに進めば、うつ病を発症する可能性も高くなります。

睡眠不足がなぜそういった状態になりやすいのか?

今回ご紹介する記事は、5日間連続で少しだけ睡眠不足になるだけで、ネガティブな思考になりやすい、という研究報告を紹介しましょう。

睡眠不足はネガティブな思考になりやすい

Lack of sleep predisposes us to negative thinking Medical News Today (2020/08/08)


ここからです。



イタリアの研究者らは、5日間連続して睡眠不足が続くと、人々が心地良いと感じさせる画像や中立的な画像を見たいと思いにくくなるということを発見し、睡眠不足が否定的な感情のバイアスを生み出している可能性があることを示した。

 眠れない夜を過ごすという感覚は、多くの人にとって身近なものだ。睡眠不足は、仕事のパフォーマンスだけでなく、感情的な状態にも影響を与える。

 人は、前の晩にきちんと眠っていないと短気になりやすく、イライラしたり怒りっぽくなりやすい傾向がある。

 現代社会では睡眠不足が蔓延しており、限られた睡眠が情緒的な幸福に与える影響に関心が高まっている。米国疾病管理予防センター(CDC)の報告によると、米国の成人の約35%が一晩に7時間未満しか眠っていないと報告している。

 睡眠不足が私たちの感情状態に影響を与えることを示唆していることを示す報告がいくつかあるが、睡眠研究誌(Journal of Sleep Research)に発表された新しい研究で、このことが正式に発表された。

 この研究では、被験者は、通常の睡眠を5日間と睡眠を制限された5日間の後に、「心地よさをイメージさせる画像と中立的なイメージ画像」を見せられた。結果は、通常の睡眠後よりも睡眠が乱れた期間後の方が、被験者はこれらの画像に対して否定的な反応を示す可能性が高いことを示した。

 著者らは、睡眠不足は人々に否定的な感情の偏りをもたらし、日常生活や臨床の場でも重要な意味を持つと結論づけている。

睡眠制限の継続

 睡眠不足による行動の影響を調査した研究はたくさんある。しかし、ほとんどの研究では、より長い期間にわたって行われた、完全な睡眠不足での影響を検討したもので、睡眠がわずかに減少した場合の影響についてはされていなかった。

 この研究の背後にあった研究者は、もっと部分的な睡眠不足が感情反応に与える影響を検証するため、42人に2週間の睡眠パターンの変更を依頼した。

 2週間の間に、被験者は通常の睡眠を5夜続け、その後、一睡眠当たり5時間以下の制限付き睡眠を5夜続けさせた。睡眠制限段階では、被験者は午前2時頃に就寝させ、午前7時頃に起床させた。

 研究者たちは、被験者の睡眠パターンへの切り替えの前にリセットできるように、2日間の「ウォッシュアウト(訳注:意味は洗い落とすという意味だが、ここでは前の睡眠パターンを引きずらないようにするための切替準備)」期間を設けて、次の期間の前にリセットできるようにしました。

 研究者たちは、5日間の各期間中の毎翌朝、被験者に9項目の感情尺度で画像を評価させた。

 研究者は、心理学者が感情と注意力を研究するために使用する画像のデータベースであるInternational Affective Picture System(IAPS)から画像を取得した。このデータベースには、楽しい、中立的な、不快な出来事などを描写した画像が幅広く収録されている。

 被験者には、画像の順序をランダム化させて見せ、画像が喚起した感情とその強さを評価した。

感情的な見通しへの影響

 研究者は、被験者が通常の睡眠時よりも5夜連続の睡眠を制限した後のほうが、心地良さや中立的な画像をより否定的に評価していることを発見した。

 気分の変化を考慮に入れても、制限された睡眠状態では人々が画像をよりネガティブなイメージで見ていることがわかった。

「睡眠不足は、感情的な刺激をネガティブなものとして評価する傾向の増加につながる、否定的な感情バイアスをかける可能性があるようです。」

-イタリア・ラクイラ大学のダニエラ・テンペスタ博士

 このことは、睡眠を奪われた人々が、日常生活における出来事や個人的な相互作用などの感情的な刺激を、実際よりも悪いものとして知覚する可能性が高いことを示唆している。

 研究者たちは、異なる睡眠状態のもとで人々が不快な写真をどのように評価したかについての有意差は発見されなかった。

睡眠と気分障害

 これらの知見は、睡眠不足が感情的反応に大きな変化をもたらし、全体的にネガティブな見方をもたらす可能性を示唆している。現代社会では睡眠不足がいかに一般的であるかを考えると、これらの結果は多くの人に関係するだろう。

 「現代社会における睡眠不足の蔓延を考慮すると、私たちの結果は臨床現場だけでなく日常生活にも潜在的な影響があることを意味するでしょう。」と筆頭著者のテンペスタ博士は述べている。

 睡眠の必要量は人によって異なるが、今後の研究では、睡眠不足がどのように感情の変化につながるかを正確に調査する必要がある、とも著者は述べている。

 睡眠不足が続くと、脳にどのような影響を与えるのかを理解することは、睡眠障害や心的外傷後ストレス障害のある人々の臨床結果が改善される可能性があるだろう。



ここまでです。

確かに睡眠不足は健康問題に発展しやすい。

睡眠不足には絶対的に睡眠時間が短いものと、睡眠時間は適正であるが睡眠の質が悪くて起こるものもあります。

睡眠には、深く眠っている状態の「ノンレム睡眠」と、眠りの浅い「レム睡眠」があるというのは聞いた事があるでしょう。

このうち、レム睡眠の割合が5%減少するごとに死亡リスクが13%上昇する、という研究報告もあります。

この記事は、日本語の記事ですのでそのままリンクを載せておきます。

眠りの浅い「レム睡眠」が少ないと死亡リスクが高まる? 日経Gooday(2020/08/19)


この研究も確かに長期間に渡っての研究でした。

もっと短期間における影響を調査する事も必要なんでしょうね。

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