海老名市の訪問型ヘルパー養成講座に参加しました

 

私の両親も80歳半ばにさしかかっています。
二人とも年の割には同年代と比べても元気なほうだと思っています。
しかし、明らかに70代と比べて体の衰えが進んでおり、動きもかなりスローになってきました。

本人達も自覚しており、今まで普通に出来てきたことが出来なくなったり、やるのが億劫になったりと確実に老化が進んでいるのを感じているそうです。

両親とはそんなに離れて住んでいるわけではないので(両親は横浜市に住んでいます)、車なら30分もあれば行けるところであるにも関わらず、年に2-3回程度しか実家に帰ることもなくなりました。

私くらいになれば(私はあと2ヵ月ほどで55歳になります)、みなさんのご両親もだいたい同じような年齢でしょうか。

数年前であれば、それほど考えなかったけれども、ここ最近の彼らの衰えを見ていると、もうじき、介護などが必要な状況になってくるのが容易に想像できます。

実際、私の祖母は多分70代半ばくらいに川崎市の高齢者施設に入所。その後その施設の中でも一二を争うほど長期間お世話になり、101歳の誕生日直前に肺炎で亡くなりました。

ですから、うちの両親も自分の世話が出来なくなればこういった施設に入るんだ、くらいの考えしかなかったのが本当のところです。

この程度の認識しか持っていませんでしたので、今回海老名市で募集していた訪問型サービスAが一体どんな事をするのだろうと思い、夫婦で研修に参加させて頂いたのです。

それに、今の私たちの整体院で何かお手伝い出来ることが有るかも知れない、と思った事も参加志望の理由でした。

今回のブログは私の勉強の記録としての役目もあるので、関心のない方にはつまらないかも知れませんが、ここに内容を残しておきたい思います。

私たちの住む海老名市の高齢化の状況


以下の情報は海老名市のホームページでも閲覧することが可能です。
※紙に印刷した配布物は海老名市役所地域包括ケア推進課内で配布しているそうです。

ちなみにこのような市が発行している資料に目を通すのは私は初めてでした。
A4で158ページもあります!

【海老名高齢者プラン21 第7期】※海老名市ホームページ


地域の高齢者保健福祉に関する総合計画の「高齢者保健福祉計画」と「介護保険事業計画」を一体化した計画として、3年に一度見直しを行っている。

第7期は平成30年度から令和2年度までです。

第7期策定にあたっての市長の挨拶がありますので、そのまま引用します。

海老名市では、平成12年に介護保険制度が始まって以来、高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画を一体化した「高齢者プラン21」を3年毎に策定し、高齢者福祉施策の推進や介護保険サービスの基盤整備に取り組んでまいりました。


現在、我が国では高齢化が一層進行し、高齢化率は27.7%となっております。本市におきましても、平成30年1月における高齢化率は24.2%となっており、4人に1人が高齢者という時代が到来しております。今後、高齢化はますます進行し、我が国において平成47年には3人に1人が高齢者となるといわれております。


このような中、高齢者の方が尊厳を保持し、生きがいを持って自立した生活を送っていくためには、「医療」、「介護」、「介護予防」、「住まい」、「自立した日常生活の支援」が包括的に確保、提供される「地域包括ケアシステム」をより一層深化させることが必要となります。


こうした状況を踏まえ、平成27年3月に策定した「第6期えびな高齢者プラン21」を見直し、平成30年度から平成32年度までの3か年を計画期間とした新たな計画を策定することといたしました。


この第7期えびな高齢者プラン21では、第5期、第6期計画において推進している「地域包括ケアシステム」をより一層深化・実現することを目指し、生活支援体制の整備、介護予防事業の充実、医療と介護の連携、認知症高齢者支援の推進、介護保険制度の適正な運営などの施策に積極的に取り組んでまいります。


今後、高齢者の方や地域の方々が相互に助け合い、生きがいを持って安心して暮らすことのできる地域社会の実現に向けて、市民の方々と共に全力で取り組んでまいりたいと考えております。

市民の皆様におかれましても、より一層のご理解とご協力をお願いいたします。
結びに、本計画の作成にあたりアンケート調査をはじめ貴重なご意見をお寄せいただきました多くの市民の皆様と、計画策定にご尽力いただきました海老名市高齢者保健福祉計画策定委員会の委員の皆様に心から感謝を申し上げます。


平成30年3月
海老名市長 内 野 優

海老名市の高齢化率

海老名市においては人口に占める65歳以上の割合である高齢化率は24.1%。
全体の4人にひとりが65歳以上の高齢者となり、この数値は、国の高齢化率と比較すると多少少ないものの、2030年には24.3%となる推測で、75歳以上の後期高齢者の割合も2020年には、11.6%に達すると見込まれている。
さらに、「団塊世代」が75歳以上になる2025年には更に高い割合を占めてくる。

以下に人口構造比較表を入れておきます。図の左側が日本全国で、右側が海老名市です。日本全国と海老名市の人口構成はほぼ同じ形ですね。


海老名の西口開発(ららぽーと側)の成果だと思いますが、若い世代の流入のお陰で、高齢化をほんの少しでしょうが遅らせているのではないかと思います。

海老名市の高齢者保健福祉について

海老名市の高齢者保健福祉は、「地域で共に支え合い、生きがいを持って安心できる生活の実現」を基本理念としている。
そして、そのためには「家族や親族、地域の人々等の間のインフォーマルな助け合いである「互助」がますます重要となる」としている。なぜなら高齢者の一人暮らしや高齢者ぼみの世帯が増えていくことが予想されるためである。

国ではすべての国民に平等・公平なサービスをすることが困難であるため、各市町村ごとの規模や財政に見合ったサービスを提供し、地域で支え合う共生社会を形成していくための取り組みである。国としてはかつてあった「向こう三軒両隣」という地域社会を現代風にアレンジして復活を試みている。

介護の基本的な理解

尊厳とは「その人らしさ」守ること

人間は誰しも自分らしく、自分の思うように生きたいと願っている。
人間の尊厳とは、こうした願いに沿って、一人ひとりの個人がその人らしい生き方を営むことが出来、そのことが阻害されることなく、尊重されることをいう。

日本国憲法でも基本的人権の尊重として明文化されている。

ここで改めてその憲法を載せておこうと思います。

第三章 国民の権利及び義務
〔国民たる要件〕

第十条 日本国民たる要件は、法律でこれを定める。

〔基本的人権〕

第十一条 国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。

〔自由及び権利の保持義務と公共福祉性〕

第十二条 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

〔個人の尊重と公共の福祉〕

第十三条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

〔平等原則、貴族制度の否認及び栄典の限界〕

第十四条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

第二十五条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

 

憲法を読むことなんて、おそらく中学、高校の公民の授業以来だと思います。

講師の先生は、日本は「人権」を戦争や革命などで市民が勝ち取った歴史がないので、欧米のように「人権」を絶対に手放してはならない非常に大切な権利だという自覚が少ないのではないかと話していました。

介護の現場では、ついサービスを提供する側からのエゴで「~してあげている」といった見方になってしまいがちです。しかし、「介護を受ける側」にすれば、自分の生活に他者が介入してくることです。
それと同時に、「他者の世話になって生きている」「人に迷惑をかけている」さらには「自分には生きる価値がない」あど生きる意欲すら失うことにもつながりかねません。

つまり、介護を受けるという事自体が、その人の自尊心を傷つけることにもなり、人間としての尊厳の危機にさらされる状態であることを理解しておくことが大切なのだ。

したがって、「できないことのお世話をする」のではなく、その人らしい生き方ができるように支えることが基盤として存在していなければならない。

たとえ他者から何らかの助けを受けていたとしても、その人らしい生活や、その人らしい生き方を継続できるようにすることが、介護の本質です。

自立支援とは「生きる力を引き出す」こと

その人らしい生き方を営む事が出来るようにするためには、自立支援という考え方が不可欠だが、「自立」というと、「何でもできる」というイメージがある。
たとえば、食事、排せつ、入浴、更衣、整容(みだしなみ)、移動など日常生活で必要となる行為を自分の力で何気なく行っている。

こうした日常の行為をADL(日常生活動作)という

ADLを自分の力でできるように支援することも大事だが、自立支援はもっと広い概念で捉える必要がある。

たとえば、車いすがなければ移動できないひとに、「自立のために歩ける様になりましょう」と歩行することを促しても、それは何の意味も持たず、むしろ介護者側の勝手な価値観を強要するだけ。

自立支援の根底にあるのは、「歩く、歩かない」という選択の決定権は、その人自身にあるのだ。これは、自己選択・自己決定ということ。その人らしい生き方は、その人自身が決めることであり、他者からの押しつけや、強要によって決めるものではない。

しかし、自己決定するためには前提が必要であり、そのひとつは選択するための情報を持っているということ

たとえば、夕食のメニューとして肉と魚があったとしても、「今日の夕食は、お肉にしましょう」と魚のメニューの存在を知らせていなければ、その人にとっての選択肢は、肉しかない。これでは、自己決定したことにはならない。

もうひとつは主体性を持っていること。
たとえば、半身麻痺になり人生に絶望している状況で夕食のメニューの選択を促しても、本人にとってはどっちでもいいことに思うだろう。

自己決定するためには、「こうしたい」「こうなりたい」という主体性が不可欠なのだ。

介護における自立支援とは、自己決定を促し、そのために必要となる主体性を引き出し、尊重する事が求められる。

自立支援とは、結果として「生きる意欲」を引き出すことにつながらなければならない

四苦八苦のうち四苦は病院で

人の人生においての苦しみは、基本的に四つ。

生老病死(しょうろうびょうし)

すなわち、

生苦 – 生まれること。
老苦 – 老いていくこと。体力、気力など全てが衰退していき自由が利かなくなる。
病苦 – 様々な病気があり、痛みや苦しみに悩まされる。
死苦 - 死ぬことへの恐怖、その先の不安。

 

それにさらに四つ加えたものが八苦。

その四苦とは、

愛別離苦(あいべつりく) – 愛する者と別離すること
怨憎会苦(おんぞうえく) – 怨み憎んでいる者に会うこと
求不得苦(ぐふとくく)  - 求める物が得られないこと
五蘊盛苦(うんじょうく) – 五蘊(人間の肉体と精神)が思うがままにならないこと

戦前よりも昔であれば、上の四苦(生老病死)はすべて自分の家で行われていたもの。
つまり、生まれる時も家で生まれ、老いも病気もそして死ぬときまで家だった

戦後の核家族化とともにこれら生老病死のイベントが家から病院になってしまったのが、現代社会なのである。

そう、我々は今や病院で生まれ、病院で老い、病院で養生し、病院で死んで行くのだ。

これが現実。

日常生活がリハビリそのもの

近年は、要介護高齢者の増加とともに、要介護にならないように、また要介護になってもそれ以上悪化させないように介護予防が重視されるようになった。

特別な事をしなくても、現状の生活を継続することにより、介護予防につながることもたくさんある。

多くの高齢者にとっては、日常生活に必要となる行為そのものが介護予防につながる。

本人の「できること」「できないこと」を見極め、「できること」は本人に行ってもらい、「できないこと」についてのみ支援するようにしなければならない。

さらに、本人が「できない」と思っていたことが、ちょっとした支援により「できる」こともある。「自分でできる」は本人の自信につながり、「他にも自分で出来ることはないだろうか」「こうしてみたい」といった主体性の回復にもつながる。

ですから、「できないこと」を本人に代わって行うのではなく、どのような支援をどの程度すればよいのか、本人と一緒に考え、実施することが大切。

介護保険制度の概要

介護保険は、2000年(平成12年)に、新たな社会保険として施行された。
社会保険とは、保険の仕組みを用いて生活上のリスクをカバーするためにつくられた。

ちなみ、社会保険は五つある。

  1. 介護保険
  2. 年金保険
  3. 労災保険
  4. 医療保険
  5. 雇用保険

介護保険制度のしくみ

介護保険は複雑だが、基本的には以下の図のように「保険者」「被保険者」「事業者」の三者でなりたっている

 

保険者

保険者とは、保険全体を取り仕切っており、介護保険制度では、市町村および特別区(東京23区)がその役割を担っている。

保険者の役割

①被保険者の資格管理
②要支援・要介護認定
 ・認定調査の実施
 ・要支援・要介護認定のための介護認定審査会の設置
③保険給付
 ・介護報酬の審査、支払い(国民健康保険団体連合会に委託)
④介護保険料の徴収
 ・第1号被保険者の保険料決定
 ・第1号被保険者からの保険料の徴収
⑤事業者の指定・指導・監督
 ・地域密着型サービス、地域密着型介護予防サービス、居宅介護支援事業者、介護予防  支援事業者などの指定等
⑥地域支援事業
⑦市町村介護保険事業計画の策定

 

被保険者

被保険者は、介護保険法で保険に加入しなければならない(強制適用)者をいう。
市町村および特別区に住所を有する40歳以上の者になる。また、年齢によって第1号被保険者と第2号被保険者に分けられ、それぞれ被保険者の要件と保険料の徴収方法が異なる。

第1号被保険者:○65歳以上の者
         ○保険料は年金(18万円/年以上の者)から天引き(特別徴収)される

第2号被保険者:○40歳以上65歳未満の医療保険加入者
         ○保険料は医療保険料と同時に徴収される

なお、第2号被保険者が介護保険のサービスを利用する場合、要介護状態になった原因が、次の特定疾病で有る場合に限られる。

【特定疾病の範囲】

1.がん(医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと判断したものに限る。)
2.関節リウマチ
3.筋萎縮性側索硬化症
4.後縦靱帯骨化症
5.骨折を伴う骨粗鬆症
6.初老期における認知症
7.進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病
8.脊髄小脳変性症
9.脊柱管狭窄症
10.早老症
11.多系統萎縮症※
12.糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
13.脳血管疾患
14.閉塞性動脈硬化症
15.慢性閉塞性肺疾患
16.両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症 

 

※特定疾病のなかで整体で対応可能と思われるもの
9.脊柱管狭窄症
16.変形性関節症

要介護(要支援)認定

介護保険のサービスを利用する場合、「介護(支援)が必要である」と認められる必要がある。それが要介護(要支援)認定。要介護(要支援)認定で、要介護(要支援)の判定を受けることによって認められたサービスを受けることが出来る。

 

 

介護予防・日常生活支援総合事業とは

介護予防・日常生活支援総合事業とは、市町村が中心となって、地域の実情に応じて住民等の多様な主体が参画し、多様なサービスを充実することで、地域の支え合い体制づくりを推進し、要支援者等に対する効果的かつ効率的な支援等を可能とすることを目指す事業である。各市町村がサービスの基準等を独自に設定できる。

介護予防・生活支援サービス事業

介護予防・生活支援サービス事業には次のようなものがある。

※今回私が研修に参加したのは、「訪問型サービス」の「訪問サービスA」に該当する。

※使用した図はすべて研修テキストから

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