『最新!痛みのバケツ理論』③ まとめ
『痛みのバケツ理論』簡単にまとめてみました
『痛みのバケツ理論』2回に分けて書いてきましたが、オリジナルのニュースレターに掲載した時は、10ヶ月に渡って連載したものでした。
長くなってしまったので、最後の号には以下のようなまとめを掲載しましたが、このブログにも載せておこうと思います。
「痛み」を感じるからだのメカニズム
痛みを感じる人間のメカニズムをバケツを使って説明します。
バケツと蛇口から注ぎ込まれる水を想像しましょう。そのバケツは、流し台に置かれているとします。
① バケツの大きさ=体力・耐力
あなた自身の疲労を感じるまでの身体の許容量と痛みや疲労などに耐えられる許容量です。この大きさ
は生まれ持ったモノであり、大きさを変えることはできません。
② バケツに注がれる水=環境と習慣
バケツに注がれる水は大きくは生活環境と生活習慣です。自分の置かれた環境というのは、外側の問題でありコントロールできないが、自分の内側の問題はコントロールできます。
内側の問題、すなわち生活習慣というのは、①食事 ②睡眠 ③運動 ④思考(考え方)です。
水の量は一定では無く日々変化しますが、水を止める事は死ぬまで出来ません。
また身体に悪い習慣が続けば、水の質も悪くなり、汚れた水が注がれることになります。
③ バケツの穴と大きさ=回復力
この穴の大きさはあなたが持っている回復力を表します。バケツの穴の大きさも人それぞれです。
穴が大きければ水が溜まりにくく、小さければ水が溜まりやすくなります。水の質や周囲の環境によってゴミも増え、そのゴミが穴を小さくしてしまいます。このゴミをきれいに取り除く事も必要になります。加齢によっても小さくなります。この穴も水と同様に生活習慣に関係しますが、特に③運動と④思考との関係が深いです。
④ あふれ出た水=「痛み」
バケツのフチからあふれ出た水は、流し台に一時的に溜まります。水が入る量と出る量が変わらなければ、バケツからあふれることはありませんが、入る量が多く出る量が少なければいずれバケツから水があふれてしまいます。そのあふれ出た水が流し台に溜まります。この流し台に溜まった水の量が「痛み」の強さ、流し台にとどまっている間は「痛み」として感じます。
以下『最新!痛みのバケツ理論』①に詳細に書いてあります。
バケツに注がれる水をコントロールするには生活の質を上げる
バケツの大きさを変えることは出来ませんので、バケツに注がれる水の量と質を変えることです。水量は、日々の生活だったり仕事だったりしますのである程度はコントロールできるはずです。量は、生活全体の身体や精神に対する負担を見直すことで、入る量より出る量が増えさえすれば良い訳です。質は、水をきれいに保つことで穴がゴミや汚れによって塞いでしまうことを防ぐことになります。
バケツの穴をできるだけ大きく保つ
バケツの穴は回復力と書きました。
穴が大きければ大きいほど、疲れにくく身体の不調が起こりにくいということです。
回復力を高めるには、身体に悪い習慣を改め、できるだけ身体に良い習慣を身に付ける事です。
それには、
① 食事の質を上げる(カロリーではなく栄養素に注意する)
② 睡眠の質を上げる(規則正しい生活)
③ 適度な運動を継続する(疲れない姿勢を身に付ける)
④ 偏った考え方や受け止め方を改める
どれ一つを見ても、目新しい事はありませんね。しかも今から実践できることばかりです。
「痛み」を中心にした生活から抜け出すには、「痛み」を悪者のように排除したり忘れることでは無く、「痛み」も自分の中から起きている現象と認識して、なぜ「痛み」があるのかを自問自答し、少しずつでも今の生活スタイルを良い方向に改善していくことです。
その手助けをするのが【当院の整体術】なのです。
やっぱりこれ!「笑顔」と「感謝」
私たちはたくさんの経験を通して、物事に反応する心の状態を学習してきました。
物事に対する反応のクセを見につけてきた訳ですから、特にネガティブな反応には注意が必要です。思考がネガティブに反応すれば、身体にもその反応が出ます。
そこでこのシステムを逆手に取ることで、思考がネガティブに傾く事を防ぐことができるのです。
① 無理にでも笑顔を作る(表情と心はつながっています)
② 不平・不満を言わない(他人が聞いて不快だと思うことを言わない)
③ すべてに感謝する(声に出して「ありがとう」と言う)
心と身体は一心同体、心の状態は、身体の状態と同じです。
心がネガティブになれば、身体もネガティブに反応します。
だから、笑顔と感謝は、身体と心をポジティブに変えることが出来るのです。
以下『最新!痛みのバケツ理論』②に詳細に書いてあります。
※初掲『いやさか通信』2018年2月号より(一部追加・訂正)