『健康ものさし』を使って自分の健康状態を考えてみる
健康を「ものさし」状のもので考えてみます
前回、医療費の問題には、国民全員の「健康に対する意識」を変えることが必要だと書きました。
整体に行っている人、行こうと思っている人にとって「健康」とは、おそらく「痛みのない生活」こそが「健康」だと思われていると思います
「健康ものさし」を使って「健康」の状態を考えてみましょう。
下の図は健康をものさしで表現してみました。
「ものさし」の左側0%は不健康の極限すなわち「死」を表し、その対極にある右側は100%健康すなわち「不老不死」を表します。
まずは、「健康」というのはこのように幅の広いものだと認識してください。そして、その中間(50%)を挟んで左側が「痛みを感じる領域」、右側が「痛みを感じない領域」とします。つまり左に行けば行くほど死に近づき痛みも増し、右に行けば行くほど「元気・超健康」になるわけです。
典型的な3人のモデルを「健康ものさし」で測ってみる
- Aさんは毎日常に痛みを感じています。
(見るからにツラそうです) - Bさんは日によって痛みを感じたり感じなかったりという日々を送っています。
(私たちのほとんどがこのタイプでしょう) - Cさんはまったく痛みを感じるようなことはなく、たまにちょっとした不調は感じるときもある。
(うらやましいですね)
それでは、一番私たちに近いBさんで説明してみましょう。
Bさんは、何度も繰りかえす腰痛で悩んでいます。
日によって痛みを感じない日もあるのですが、仕事を頑張りすぎてしまい、翌日には腰痛になる、といった調子です。つまり痛みを感じない日に「腰痛が治った」と思い、腰痛がある時にはまた「腰痛になった」と考えてしまいます。しかし、実際には、痛みを感じない領域と感じない領域を行ったり来たりしているだけで、「治った」=「健康になった」訳では無いことがわかります。
Bさん、それにAさんに必要なことは、真ん中よりもすこしでも右側の領域(痛みを感じない領域)に居続ける事がまずは一番必要なことですね。
これら3つのタイプに共通していることは、それぞれが振り子のようにユラユラ揺れて、ある範囲を行ったり来たりしていることです。
そして大事なポイントは右や左に振り切れてそこで固定されているわけではない事、そして振れ幅も一定ではなく、大きく振れる事もあれば小さいときもあるのです。
まとめ
私たちは「死」に向かって生きています。
なので、常に左側へ引っ張られているわけなので、右側の「痛みの無い領域」に居続けるためには、それなりの努力をしかも継続していかなければならないのです。つまり何もしないで「健康でいられる」なんてムリ。そのためには「治して終わり」ではなく、その後は再発させない「予防」という考えがどうしても必要なのです。
☆初掲「いやさか通信」2018年8月号より(一部修正・追加)