慢性頭痛または腰痛のある人はこの二つの症状に苦しむことが多い

私の整体院は、腰痛専門院として地元に定着してきました。

腰痛に悩む人の利用者は7~8割程度。
もちろんそれ以外の、例えば首痛、肩痛、股関節痛、膝痛などの関節痛で悩まれている方も沢山利用されています。

一般的に、頭痛は肩こりと関連性が深いことはみなさんも体験的によくご存じかと思います。
だいたいは、まずは肩こりから始まり、ひどくなると頭痛に発展する感じですね。

しかし、施術活動をしてきますと頭痛になりやすい方というのは、ほとんどが背中が硬く、肋骨や背骨の動きが制限されてしまっています。

この肋骨・背骨の動きが悪くなると、骨盤を引き上げるように働き(実際には重力の関係で肋骨を下方へ引っ張る)、腰や股関節の動きも関連して悪くなります。

こうなると、ちょっとした姿勢のくずれなどでもムリな力がどこかに集中することになり、それが一瞬に起これば、からだが耐え切る事ができないので、結果ギックリ腰になったりするわけです。

地球には引力(重力)があります。私たちのからだには、立っていようが寝ていようが、つねにその重力に逆らうように、骨と筋肉(抗重力筋)が働いているわけです。

そのため、立っている時、歩いているとき、座っている時には、背中の筋肉をつねに緊張させて、からだを支えています。

本来であれば、からだを支える機能は骨 (骨格)を最大限使い、筋肉は最小限の働きでからだを支えていれば、楽にできるはずなのですが、この骨と筋肉の使い方のバランスが崩れ、筋肉で支えるようになれば、筋肉にムリな働きをさせるわけになります。

これが、慢性的な腰痛などの原因となります。

ですから、今回ご紹介する研究内容は、我々(整体師など)からすると特に目新しいものではないのですが、医学的には新しい発見になるのですね。

慢性頭痛または腰痛のある人はこの二つの症状に苦しむ

Medical Xpress


ここからです。


持続性の背中の痛みと持続性の頭痛がある人は、一方のみ症状がある人より両方の症状に苦しむ可能性が2倍になる事がわかった。ワーウィック大学の新しい研究で明らかに。

ジャーナル・オブ・ヘッドエイク・アンド・ペイン(Journal of Headache and Pain)に発表された結果は、2つのタイプの痛みが関連していることを示唆しており、このふたつの痛みを治療する共通する方法を見付けた。

研究者は、持続性頭痛と持続性腰痛の関連を定量化しようとする合計460,195人の参加者による14の研究の体系的レビューを主導した。

彼らは、持続性の腰痛と持続性(慢性)頭痛の間には関連性があり、頭痛または腰痛のない人(つまりどちらかのみに痛みを持っている人)と比較し、両方に痛みがある人はそれより2倍高いことを発見した。偏頭痛にかかっている人にとっても、この関係はより強固である。

慢性頭痛障害のある人、少なくとも3ヶ月間ほとんど毎日頭痛を経験する人、および毎日その痛みを経験する持続的な腰痛のある人に焦点を合わせた。

5人に1人が慢性の腰痛を、30人に1人が慢性的な頭痛を抱えています。研究者は、英国の100人に1人以上(または50万人以上)が両方を抱えていると推定している。

ワーウィック医科大学のマーティン・アンダーウッド教授は、次のように述べている。

「ほとんどの研究で、両方の痛みを抱える人の確率は他方に比べ約2倍であることがわかりました。通常、頭痛や慢性腰痛はそれぞれ、別々の障害とみなされるため、それぞれ別の専門医によって管理されることになる。少なくとも一部の人々にとっては、問題の原因はこれらに対し何らかの共通点があるかもしれないと考えるようになります。」

「痛みに対する人の反応の関係には何かがあるかも知れません。一部の人々は、身体的原因における頭痛、とくに片頭痛と、身体的原因の腰痛が、身体がそれに対してどのように反応するかです。脳が痛み信号をどのように解釈するかにより、同じ信号量でも人によって異なって感じられるのです。」

現在、持続性片頭痛の患者のためには特定の薬物治療があるが、腰痛の場合には、治療は運動と手技療法が中心である。さらに、腰痛で重い障害のある人のためには、認知行動的アプローチと心理的支援も含めることができる。

研究者たちは、これらの行動支援システムが慢性頭痛を抱える人々を助けるかもしれないと考えている。

また、アンダーウッド教授は次のように付け加えた。

片頭痛と頭痛の人々のためには具体的な治療法があり、関節のアプローチが適切と考えています。慢性の筋骨格痛、特に腰痛にアプローチする方法の多くは、痛みをやわらげる支援をします。


ここまでです。

(訳注)
英語の原文は、「back pain」の表記と「low back pain」の2種類が併記されています。一般的に英語ではback painは、腰痛を含む背痛が日本語でのニュアンスに近いと思われ、より範囲を狭くした「腰痛」にあたるものが「low(er) back pain」です。

 

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