痛みはうつ病を引き起こし、うつ病は痛みを引き起こす

うつ病の要因はたくさんあると思います。

いろいろなことが積み重なってうつ病を発症するわけなので、その要因として痛みが有ることによってうつ病になることもあり、うつ病になると肯定的な感受性が低くなり、否定的な感受性は高くなるようです。

つまり、「楽しい」「うれしい」「面白い」といった肯定的な感情を感じづらくなり、「辛い」「苦しい」「つまらない」といったような否定的な感情により強く反応するようになるのです。

「辛い」「苦しい」という感情は、痛みと結びつきやすいですから、心は、「苦しい」「辛い」し、体のほうは、「痛い」「だるい」といった事になります。

うつの結果として痛みは起こるし、痛みがあるからうつになるのはある意味、「身体の正常な反応」なのだと思います。

なのでこのブログでうつ病を良く取り上げる理由は、キッカケはどうあれ体が楽になればうつ病も改善するし、うつ病が改善すれば痛みも解消していくからなのですね。

痛みとうつ病の間に関係はあるのか


Is There a Link Between Pain and Depression?  Neuro Science News(2020/08/22)


ここからです。


研究者たちは、うつ病と痛みの密接な関係を探っている。人によっては、腰痛や頭痛などの原因不明の痛みは、気分が起こる前のうつ病の初期の指標となる可能性がある。

 痛みとうつ病は密接に関係している。うつ病は痛みを引き起こす可能性があり、痛みはうつ病を引き起こす可能性がある。痛みとうつ病は、痛みがうつ病の症状を悪化させ、その結果、うつ病が痛みの感覚を増悪させるという悪循環を生み出すことがある。

 多くの人がうつ病になると、腰痛や頭痛などの原因不明の身体症状を引き起こす。この種の痛みは、うつ病の最初のまたは唯一の兆候かもしれない。

 痛みとそれが引き起こす問題は、時間の経過とともにあなたを疲れさせ、気分に影響を与える。慢性的な痛みは、睡眠障害やストレスなど、うつ病につながるさまざまな問題を引き起こす。障害が出るほどの痛みは、仕事における問題や法的・財政上の問題を起こし、自尊心を傷つけることにもつながる。

 うつ病はけがによる痛みだけでなく、糖尿病や心臓病などの健康状態と痛みが関連している人もよく見られます。

 痛みとうつ病の症状を抑えるには、それぞれの症状に対して別々の治療が必要になる場合があるが、治療法によっては両方に効果が有る場合もある。

* 抗うつ薬は、脳内の神経伝達物質を共有しているため、痛みとうつ病の両方を緩和することができる。
* 会話療法は心理カウンセリング(心理療法)とも呼ばれ、両方の状態の治療するのに効果的である。
* ストレス解消法、身体活動、運動、瞑想、ジャーナリング(日記のようなもの)、対処スキルの習得などが有効である。
* 包括的疼痛リハビリセンターなどの痛みリハビリプログラムは、通常、医療的側面と精神医学的側面を含めたチームアプローチで治療を行う。

 併発する痛みとうつ病の治療は、複数の治療を組み合わせて行う事が最も効果的だろう。

 痛みやうつ症状がある場合は、症状が悪化する前に治療を受けることが必要です。惨めな思いをする必要はありません。適切な治療を受けることで、人生を再び楽しむことができるでしょう。



ここまでです。

上の記事の最後にも書かれているように、一つだけのアプローチ法で上手くいかないと諦めずに、いくつかの方法を同時に試される方が効果的だと私も考えます。

エビデンス、エビデンスと走り過ぎの社会は息苦しい、と感じるのは私だけでしょうか?

科学的には、どれが効いたのか、どれが効かないのか、をハッキリ選別する必要はあると思います。

でもそれは科学者に任せて、我々は結果オーライでも良いんじゃないかと思うのです。

 

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