植物主体の食事に改めることが人類を救うのではないかと思う
前回ハンバーガーを引き合いに出して、塩分の摂りすぎが免疫力を低下させるという記事を書きました。
以前にも、食事に関して以下のような記事を書いています。
・生のサラダを食べるより加熱調理された野菜の方がダイエットには効果あり
これくらいにしておきますが、調べてみればみるほど、私たちの健康を牛耳っているのは「腸内細菌叢」であり、この腸内細菌の食べものである食物繊維がそのカギを握っているのは間違いないと確信するようになりました。
なので、今回ご紹介しようとしている以下の記事も、表面的には菜食の利点を述べていますが、その働きをしているのはすべて腸内細菌叢であり、それらの多様性をいかにして保つか、いわゆる善玉菌を増やし、悪玉菌を減らす、これしかないのではないかと思っています。
植物主体の食事の意外な5つの効果
・Collective Evolution (2020/03/05)
ここからです。
ホールフード植物ベースの食事は、加工処理が施された植物ベースの食事とは大きく異なっている。この食事法の利点は、まだ誤解されている部分が多いにもかかわらず莫大だ。
ホールフードとは?
ホールフード(英語: whole food) は、食べられる前の加工や精製(砂糖など)を行わないか、可能な限り抑えた植物性食品のことである
ホールフードの例として、全粒穀物、芋、豆果、 果実、野菜などが挙げられる。転じて、「自然食品」という意味で用いられることもある
人口肉や加工処理されたビーガン食は健康的だと思ってないだろうか?
ビーガン(ヴィーガン)とは?
完全菜食主義者として訳されているようですが、ベジタリアン(菜食主義)とも違いがあるようです。ベジタリアンは動物(魚介を含む)は食べないとしても、卵や乳製品などは食べてもよいようです。
参考) Tokyo Vegan
これは、最適な健康のために私たちが従うべき植物主体の食事の形ではない。
植物主体の食事の重要な利点の多くは、特に環境や動物に優しいということで、よく知られている。しかし、科学的には非常に明確であるにもかかわらず、人間の健康への影響については混迷しているところもある。
たとえば、果物、野菜、全粒粉、豆類、ナッツ類、種子などの植物性食品を中心とした食事を摂ることによって、心臓病、 2型糖尿病、肥満、特定のがんのリスクを大幅に減少させることが知られている。
実際に、低脂肪の植物ベースの食事は、すでに確定された冠動脈疾患を反転させることが示されている唯一の食事である。また、2型糖尿病を反転させ、食事制限や運動をしなくても、効果的かつ持続的な減量を可能にし、早期の前立腺がんの進行を抑えることが確認されている。
意外と知られていない植物性の食事における5つの効果を紹介しよう
1. 精神的健康と幸福を向上させる
食事の選択は、気分や精神的な健康に大きな影響を与えることがあるが、これには非常に正当な理由がある。
食事は、脳内で活性化するホルモンの多くを生産する腸内細菌の健康に影響を与える。
腸内細菌は、植物性食品にしか含まれない食物繊維で繁殖するので、植物主体の食事が精神的健康に役立つことを見付けることは驚くことではないだろう。
大手保険会社で行われた米国のある研究では、太りすぎだったり、2型糖尿病の既往歴がある参加者に、低脂肪ビーガン食を処方するか、今まで通りの食事を18週間継続したもらった。
その結果、ビーガン食を摂取した参加者では、うつ病や不安感のレベルが低下しただけでなく、精神的な健康状態、幸福感、および仕事の生産性が大幅に改善されたことが示された。
2. 関節痛の軽減
変形性関節症、すなわち関節の軟骨の痛みを伴う破壊は、老化の避けられない結果であるように見える。それは可逆的ではないが、通常は鎮痛剤を使用し、時には手術を行うことで管理できる。
では、植物ベースの食事がここでどのような役割を果たすことができるだろうか?
食事の影響を調べた1件の小規模な研究によると、変形性関節症患者の自己申告による痛みと機能に有意な改善が示された。炎症が関節炎の痛みの主な原因であるが、この理由の一つは、植物性食品に含まれる微量栄養素の抗炎症特性である可能性がある。肉類を中心とした食事では逆効果で、一般に体内の炎症レベルを増加させてしまう。
3. 女性の生理痛を改善
植物ベースの食事が関節炎の痛みを改善できるなら、他のタイプの痛みも改善できるのだろうか?
いくつかの研究では、それが生理痛に役立つ可能性があることを示唆している。
この研究では、女性は2回の月経周期で低脂肪ビーガン食に切り替え、次の2回は通常の食事に戻した。痛みの持続時間と強度、および月経前の症状が記録され、エストロゲンレベルに影響を与えるホルモン量を測定した。
低脂肪ビーガン食では、女性は痛みの持続時間が短く、ホルモンレベルの検査ではエストロゲンのレベルが低いことが報告された。
食事が体内のホルモンレベルに影響を与えると聞いて、人々はしばしば驚かれる。
しかし、この研究は、まさにそれを示しており、エストロゲンのレベルを下げることで、女性の健康にさまざまなメリットがあることを示している。
4. 尿路感染症のリスクを軽減
尿路感染症(UTI)は、一般の人々の感染症の中でも、最も一般的な感染症の1つであり、その原因は、細菌である大腸菌(E coli)がしばしば犯人であることが多い。
腸内の大腸菌が尿道に侵入することで感染することがあるが、しかし、尿路感染症は、鶏や豚などの家畜によく見られる大腸菌が原因で起こることもあり、汚染された食肉を食べることで感染することもある。
大腸菌と尿路感染症の関連性を考えると、肉を避ける植物ベースの食事をしている人の方が感染リスクが低いのは明らかに思えるかもしれないが、これが事実であるかどうかは最近の研究が発表されるまで不明だった。
いくつかの研究を分析した結果、菜食主義者は非菜食主義者と比べて尿路感染症のリスクが16%低いことが分かった。これは、肉媒介細菌が尿路感染症のリスクの主な原因であることを示唆する以前のデータを確認するものだ。これらの食品を媒介とする細菌は、抗生物質耐性を示すものが増えている。
5. 通院費を節約
植物をベースにした健康的な食事をしている人が病気のリスクが低いなら、これは確かに健康コストを節約するだろう。
台湾の大規模な研究では、菜食主義者は外来の受診率が低く、外来受診での支出が13%、総医療費で15%低かったのだ。
なので、資金繰りにあえいでいる英国の国民健康サービスに、植物ベースの食事の健康経済的影響の仮説を立てることは興味深い。
2017年、英国の医療費の支出は、1,970億ポンド(日本円換算で約26兆500億円)、国民一人当たり約2,989ポンド(約40万円)。
英国民すべてが、菜食にシフトした場合、30億ポンド(約4000億円)の医療費を削減できることになる。(15%の削減が出来たとして)
植物ベースの食事は、劇的に人間と地球の健康を改善する可能性があるだけでなく、経済の健全性にも大きな利益をもたらす可能性がある。
ここまでです。
イギリスの医療費が出ていましたので、参考までに日本の医療費の概況を書いておきましょう。
日本の医療費の動向では、令和元年9月に発表された資料が最新で、ここには平成29年度の医療費動向が分かります。
国民の医療費は、43兆710億円、国民一人当たりの医療費は、33万9千900円。
国民一人当たりの医療費はイギリスとほぼ同じなんですね。
個人的には、イギリスは代替医療に関しても先進国なので、日本よりも医療に関しては選択枝が多いと思っていましたのでもう少し医療費は少ないと思っていました。
しかし、ビーガン食は日本人の私からすると馴染みのない習慣ですね。
完全というのは聞こえが良いですが、相当厳しいルールなので一般の人に勧められるものではなさそうです。
ただ、やはり肉食はできれば避けるまたは食べる機会を大幅に減らした方が良いとは考えています。それは動物にとってだけでなく、地球の環境にとっても良いのは事実でしょう。
もっとも私は、日本的にもっとおおらかな方がより自然(人間的という意味で)のような気がしますけれど。
特に日本人は、大昔から自然に採れたモノを食してきた民族ですし、その食文化を現在でもかなり残しているすぐれた民族だと考えています。
なので、私は子どもの頃のごちそうだったカレーライス(豚肉が少しだけ入っていました)やハンバーグ(玉ねぎやニンジンのみじん切りなど肉よりも多いくらいな)などをたまに食べる程度で、それ以外は煮物や魚介類が中心だった食事がやっぱり健康に良いのではないか、と勝手に思っています。
今はごちそうが、ごちそうで無くなってしまいました。