「痛み」には冷やす、温めるどっち?

今日は、痛みが有る場合に、冷やすべきなのか、温めた方が良いのかについて書いてみたいと思います。

この記事の最後には、うちの院を利用されている患者さんにも良く聞かれる「温湿布」と「冷湿布」の使い分けについても書いておきました。

まず始めに、ケガをした場合の痛みです。

打撲や捻挫など原因と結果がはっきり分かっている、またはギックリ腰など事故の発生直後に行って頂く処置になります。

急な痛みに対する基本的な処置方法です。

「RICE」処置がよく知られていますが、RICEとは

安静(Rest)
冷却(Icing)
適度な圧迫(Compression)
挙上(Elevation)

の略です。

この処置を行う事が、過剰な炎症を抑え、腫れを長引かせないためにも重要です。

※この処置法は、外傷(出血等)が無い場合です。
外傷が有る場合は、まずそちらの処置を施したのち、腫れ等がある場合に行ってください。

傷めたら、まずは「冷やす」と覚えてください。

その後「温める」です。

その痛みはトレーニングによる痛みですか?

Medical Xpress

ここからです。


冷やすかまたは温めるかのどちらかで痛みが楽になるのでれば、鎮痛剤を飲む必要はない。
では、患部は冷やすべきか、温めるべきかどちらが良いのか?

■アイシング(氷)はケガの最初に

氷の使用は、怪我の発生直後に使用する。
氷を使って冷やす事で、例えば捻挫した足首の腫れを止め、痛みを麻痺させることができる。

ケガの直後(1日目):
最初にやるべきことは、20分間冷やし、その後の20分間はアイシングを止める、をしばらく繰り返す(訳注:冷やしすぎは凍傷になる危険がある)。

2日目と3日目:
2~3時間ごとに(アイシングのインターバルを)20分程度まで減らす。

またさらに、長期の怪我の場合は、トレーニング後10~20分間アイシングを行うと鎮静できる。

アイシングに使う氷は、氷のう(があれば)やビニール袋などに砕いた氷をいれたもの、再利用可能なアイスパックなど。
使用するものが何であれ、氷と皮膚の間に薄いタオルを置いて、皮膚の損傷を防ぐこと

■腫れが引いたら

温熱に切り替える。温熱は不快感を和らげ、治癒を促進します。関節炎のような慢性的な状態では、関節の痛みをやわらげ、痛みを軽減することができる。
患部を温める場合でも、基本はアイシングのインターバルと同じ。

氷で凍傷にさせたくないのと同様に、熱でやけどをさせないため、温熱に使用するカイロや温熱パッドの温度設定に注意すること。
電子レンジで温める再利用可能なヒートパック(訳注:ドラッグストアなどで買える)を使うと便利。必要な身体の部分に合わせた形状のタイプがいくつか販売されている。

これらは家庭において行う方法として安全と考えられているが、怪我が深刻になる可能性がある場合(たとえば、多くの腫れや痛みが強いなどの場合)、または気分を害するような慢性的な状態が続くような場合は、医師に相談のこと。



ここまでです。

湿布の冷感タイプと温感タイプの使いわけ

実際、「冷やす」事はみなさん比較的スグに行っている事が多いですね。
ケガをしてスグに温めることは、炎症を悪化させ、痛みがより強くなります。
まぁ、急な痛みが有るときに温める人はあまりいないかと思いますが。

多分悩むのは、そんな急性期を過ぎ(もしくは急性期がなかった)慢性的な痛みの時でしょうか。

この慢性的な痛みの場合には、

患部を温めたほうが良い

但し、患部がまだ熱を持っているような炎症が強い状態であれば、冷やすべきです。
手で患部を触って、他の部位よりも温度が高い場合は、炎症を起こしています。

炎症を起こしているのであれば、湿布をされる場合、冷感タイプがおすすめです。

熱が出ていない(炎症していない)状態での湿布は、どうでしょうか。

冷感タイプには、メンソールなどの冷たく感じる成分が含まれ、温感タイプにはトウガラシに含まれるカプサイシンという成分が含まれています

それらの成分は、皮膚にある温度に反応する受容器が刺激として感知します。
メンソールは皮膚にある低温に反応する受容器を刺激することで冷たく感じ、辛さを感じる主成分であるカプサイシンは、皮膚の高温に反応する受容器を刺激するので、熱く感じるのです。ただ、辛みは熱として感じるだけでなく、痛みの受容器にも刺激を与えます。
そのため、ピリピリとした刺激も感じるのです。

話しが少しそれますが、激辛の食べものを食べると先に熱く感じ、その後痛みとしても感じます。辛さが強ければ強いほど、辛いよりも痛い、と表現されることでも熱と痛みの両方に反応していることがわかります。

極度に温度が高いあるいは低いということは、生命の危険に直結します。
体は身の危険をまず温度で感知し、その後痛みを感知させることで、早くその場から立ち去らせようとするメカニズムがあるのです。

ですから、湿布そのものの効果は

冷感タイプも温感タイプも基本全く同じ

と言うことになります。

なのでどちらを選ぶかはみなさんの好みで良い、という事になります。

ただし、湿布の鎮痛成分は皮膚から直接吸収され、炎症を抑える働きがあります。
このことで痛みが緩和されるのですが、痛みがある場所というのは患部を治すために血流が集まっている状態でもあり、それがからだの自然な反応でもあるわけです。

つまり、湿布を使うと言うことは

その身体に本来備わっている治癒力をあえて落とす

ということをしているわけ。

痛みがあるから、湿布や痛み止めを使いたくなる気持ちも良く分かるのですが、そういう身体の反応である、という意識を持って、できるだけ湿布や薬に頼らないようにしましょう。

本当は、この部分が言いたかったことです。

他にも読んでいただきたい記事

リンクだけ下記に貼っておきます。

『消炎鎮痛剤は悪魔が天使の仮面を被っている』① ~なぜ痛みが出るのか~
『消炎鎮痛剤は悪魔が天使の仮面を被っている』② ~痛み止めは病をつくる~
『痛みを起こす原因は何処にあるのか?』
『痛いところを悪者にしないで!!』

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です